【注意】ヨーグルトの落とし穴!世界ふしぎ発見 アンチエイジングも!花粉症も!脳も!知られざる腸内細菌パワーで話題

ヨーグルト

3/19(土)21時「世界ふしぎ発見 アンチエイジングも!花粉症も!脳も!知られざる腸内細菌パワーで話題」が放送

腸内細菌が花粉症やアレルギーだけでなく、認知症予防など脳との関係にせまるなどさすが世界ふしぎ発見と思える興味深い内容です。お肌のシワや更年期障害にも関わるというスーパーイソフラボン「エクオール」のあたりは女性は釘付けになったのではないでしょうか。

今回の放送を見て、「私も乳酸菌で健康になりたい」長寿の国、ブルガリアの人のように「ブルガリアヨーグルトいまから買いに行かなくっちゃ!」と思ってませんか?

でも、ちょっとまって!!
便秘改善や花粉症対策、肥満対策にまで有効と言われているヨーグルトですが、実は万能の健康食材とは言い切れない部分もあります。

また、日本人ならではの注意事項もあります。ここではヨーグルトの隠れた落とし穴について紹介していきます。


「毎日たっぷりヨーグルト」の落とし穴とは

世界ふしぎ発見の放送を観て「明日から毎日ヨーグルトを食べなくっちゃ」と思っている人にこそ読んで欲しいヨーグルト摂取の注意点

1)カルシウムの摂り過ぎ

383555
「女性はカルシウムを摂り過ぎると死亡リスクが2.6倍高まる」
こんなショッキングな調査結果が論文として発表されています。

スウェーデン人の女性(50歳以上)を対象に61443人を19年間調査した結果です。

死亡率が上がったのは1日1400ミリグラム以上のカルシウムを摂取していた人で1000ミリグラム以下と比べ死亡率は1.4倍に上昇。

さらに、サプリメントでカルシウムを補給していた人の死亡率は2.6倍にものぼるそうです。

1日1400ミリグラム以上というとかなりの量なので(日本人のカルシウム平均摂取量は約500mg)
ヨーグルトを食べたからといってここまで摂り過ぎる事はないでしょうが、「摂り過ぎ」には注意しましょう。

カルシウムは骨粗しょう症の予防に必要なのでは?

確かに適度なカルシウム補給は骨粗しょう症の予防には大切だといわれています。
ですが、骨粗しょう症の治療に「カルシウム製剤」が使われなくなってきたのはなぜでしょうか?

いまでは直接的にカルシウムを補給するのではなくカルシウムの吸収を促す「活性型ビタミンD製剤」など間接的に骨に働きかけるものが処方されているそうです。

「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン」にもカルシウム剤は効かないと示されている

骨粗しょう症にカルシウムは効かない
カルシウム剤は効かないと「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006年版」に示されていることを、雑誌「人間医学」1月号の薬学博士中川美典さんの年頭所感で知りました。
出典:骨粗しょう症にカルシウム剤は効かない chiffonya.com  

「カルシウム補給=善」という考えが未だに根付いていますがちょっと考えさせられますよね。

2)乳製品は白内障のリスクを上げる!?

白内障
近年、10代、20代、30代といった若い世代で白内障になる人が増えています。その原因としてチーズや牛乳、ヨーグルトなど乳製品の食べ過ぎが疑われています。

現在の若者の間で問題になっている白内障は遺伝的疾患ではなく、哺乳動物が成長していくにつれて起こる正常な変化が起こっているにもかかわらず、ヨーグルトなどを摂取した結果と考えられます。
出典:ogurikinshi.com 医療法人弘鳳会 専門医のコラムより

なぜ乳製品を食べ過ぎると白内障リスクが高まるのか?
その原因といわれているのが「ガラクトース」です。

ガラクトースは牛乳からヨーグルトになる段階で「乳糖」から分解されることで生まれます。

日本の成人のほとんどの人はガラクトースを分解する酵素(ガラクトキナーゼ)をもっていません。
訂正 )乳糖不耐症が多い日本人は遺伝的にガラクトキナーゼが少なく、乳幼児以降は大人になるにつれて活性が下がります。(※1)

ガラクトキナーゼの活性が低い人は、ガラクトースが分解できずに体内に残り目の水晶体に溜まることで白内障になってしまうことが懸念されています。

※1 「ガラクトキナーゼを持っていない」は間違い

「乳児期以外の日本人はガラクトキナーゼを持ってない」
ある大学の名誉教授が出版された書籍を元に広がったとみられるこの情報。

読者の方から「多くの日本人がガラクトキナーゼを持ってない」との記述は医学的に間違いです!とのご指摘を頂いたことからその真偽を調べてみました。

調べた結果、もし「ガラクトキナーゼを持ってない 」ならガラクトキナーゼ欠損症という遺伝的な疾患で、ガラクトース血症という病気にあてはまることがわかりました。

ガラクトース血症にはI型 II型 III型と3つのタイプがあり、I型はおよそ92万人に1人 II型はおよそ100万人に1人 III型はおよそ5万人に1人というめずらしい病気です。このことから「多くの日本人がガラクトキナーゼを持ってない」 という情報は間違いであると判断し記事を修正することにしました。

いまでも医療関係のHPをはじめ一部の書籍やネット上に同様の情報がありますが「ガラクトキナーゼを持ってない 」ではなく「持っているけど活性が低い(日本人の成人)」と理解するのが正しいようです。

情報を提供していただいたSさん ありがとうございましたm(_ _)m

世界ふしぎ発見ではヨーグルト長寿説のルーツ、ブルガリアがクローズアップされていますが
そもそも彼らは古くから乳製品を食生活に取り入れてきた人たちです。

私達日本人とブルガリアのような欧米人とは体内に持っている酵素や腸内細菌の組成が違います。
「ブルガリア人の長寿食材」=「日本人も長寿に」とはならない可能性も十分に考えられることも忘れずに。

腸内フローラに関するこれまでのテレビ放送

NHKをはじめ、各局で腸内フローラが取り上げられることが多くなっきましたね。

  • NHKスペシャル 腸内フローラ 解明!驚異の細菌パワー
  • 緊急!池上彰と考える 今年の細菌・ウイルス大疑問
  • たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学 腸内フローラ改善
  • 駆け込みドクター!運命を変える健康診断腸内環境
  • スッキリ!!日本テレビ!腸内フローラ最前線
  • 情熱大陸 福田真嗣 うんち研究で腸元気 腸内細菌叢!
  • 世界ふしぎ発見太りにくい!老けにくい!その秘密はここにあった知られざる腸内細菌パワー

今回の世界ふしぎ発見のようにテレビで放送されるとやっぱり情報に振り回されてしまいがちです。なのでここではあえてヨーグルトの悪い部分を紹介してきましたが、ヨーグルトがいろんな健康効果をもたらしてくれることも事実です。当サイトへも「ヨーグルトで便秘が解消できた」「アトピーが軽くなった」「花粉症が治った」といった体験談もたくさんいただきます。しかし、ヨーグルト至上主義には疑問点があることもおわかりいただけたのではないでしょうか。

ヨーグルト