【デブ菌 】痩せにくいのは体質でも遺伝でもなく腸内細菌の仕業!?肥満体質を改善する腸内フローラの話

ダイエットを頑張っても痩せない、少ししか食べてないのにすぐ太る。
これまで、痩せにくい原因は肥満体質や遺伝、基礎代謝量の少なさ、などと考えられてきました。そこに新たな原因として、デブ菌と呼ばれる腸内細菌も大きく影響していることがわかって来ました。

ここではデブ菌とは何なのか?また、デブ菌を減らして太りやすい体質を改善する腸内フローラ改善法もご紹介!


肥満体質の原因にはデブ菌が関係していた!

「え~私全然普通に食べてます~食事制限なんてしてことありませ~ん♪」

誰もが羨む抜群のスタイルを持ったモデルさんなんかがテレビで言ってるの見たことありませんか?

「そんなハズ無いじゃん」「ホントは必死でダイエットしてるんでしょ」

って、太りやすい体質で悩んでいる方にとってはムカッとしますよね。でもあれはウソでも見栄でもなく彼女たちの腸の中には食べても太りにくい腸内フローラが存在してるのかも。

これまで肥満の原因として食べ過ぎと運動不足の2つが重視されて来ましたが3つ目の原因として腸内細菌が大きく関わっていることがわかってきました。

食べてないのにすぐ太る、カロリー制限をしてもなかなか痩せないというあなた。

肥満体質は親からの遺伝と諦める必要はありません。デブ菌を制すれば痩せにくい体質から抜け出せることがわかってきました!

デブ菌が多いと太りやすい理由

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痩せにくい体質のカギとなる腸内フローラと肥満の原因を科学的に証明するこに成功したのはワシントン大学のジェフリー・ゴードン教授です。

彼の研究により肥満と腸内細菌の関係が判明したデブ菌の名は『ファーミキューテス』といいます。

デブ菌ファーミキューテスとは個々の菌の名前ではなく、よく似た菌達をグループ分けしたいわゆるグループ名のようなものです。そのためファーミキューテス門(Firmicutes グラム陽性細菌門)という言い方をします。別の呼び方でフィルミクテス門ということもあります。

門とは生物分類階級で大きい括りから

ドメイン>界>>網>目>科>属>種があります。

ファーミキューテスは常在菌として大腸の中に存在し、肥満体質の人に限らず誰もがもっている菌です。

ではこのデブ菌と呼ばれるファーミキューテス門の菌がなぜ肥満と関係があるのか見ていきましょう。

太った人の腸内にはデブ菌がいっぱい

ファーミキュテス門がデブ菌と言われる理由は人の腸内フローラの分析から判明しています。

太った人と痩せた人、それぞれの腸内フローラを調査した結果、太った人には明らかにデブ菌(ファーミキューテス門)が多かったという研究結果が示されています。

デブ菌は糖質の代謝が得意!

デブ菌と呼ばれるファーミキューテス門の菌は糖質の代謝が得意なものが多くいます。糖質の代謝が得意ということは糖質からエネルギーの吸収効率を高めることを意味しています。

そのためわずかな糖質からもたくさんのエネルギーを吸収してしまいその結果、少ししか食べないのに太る、痩せない原因となってしまいます。

食べるものがなかった時代には役に立っていた菌かもしれませんが、食べ物が溢れている現代では肥満の原因として忌み嫌われるのもしかたないかもしれません。

中にはガンの原因になるものも

(デブ菌)ファーミキューテス門の中にはガンを誘発させる菌も確認されています。また肝臓がんの発症にもファーミキューテス門の菌が関係していたという研究報告もあります。

ただ、必要以上に恐れる必要はないかもしれません。なぜならこういった健康に悪影響を与えるのは悪玉菌が増殖し勢力が強くなったときだけということもわかってきているからです。

ガンの予防という意味でも腸内フローラの悪玉菌を元気づけないように注意したいものですね。

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プレミアム酵母

まさに痩せ菌!「バクテロイデス門」の働き

まさに痩せ菌!「バクテロイデス門」の働き

デブ菌とは逆に痩せ菌と言われているのがバクテロイデス門(Bacteroidetes、グラム陰性細菌)です。

バクテロイデスもデブ菌(ファーミキューテス門)と同じく日和見菌ですが、比較的善の働きが多いため善玉菌と言われることもあります。

痩せ菌が作り出す天然のやせ薬!『短鎖脂肪酸』とは?

痩せ菌(バクテロイデス門)を語る上でもっとも重要な鍵を握っているのが『短鎖脂肪酸』です。

短鎖脂肪酸(SCFA、Short-chain fatty acid)とは脂肪酸の一部で酪酸・酢酸・プロピオン酸などのことをいいます。

短鎖脂肪酸が肥満改善の鍵を握る理由は脂肪細胞が余分な脂肪を溜め込むのを抑制する働きをもっているからです!

「余分な脂肪を溜め込まない」=「太りにくい」というとっても魅力的な成分なんです♡

私達が「太る」メカニズムは脂肪細胞がその内部に脂肪を溜め込む事で起こっています。

本来は栄養が達無くなったときの貯蔵の役割をはたすものですが、太りたくない時、痩せたい時にとっては困った存在です。

短鎖脂肪酸は脂肪細胞の暴走を止める!

短鎖脂肪酸は脂肪細胞の暴走を止める!

脂肪細胞は放っておくと血液中に流れてきた栄養をどんどん 脂肪として溜め込む働きをつづけてしまいます。その結果、余分な脂肪をどんどん溜め込み肥満となってしまいます。

脂肪細胞の暴走にストップ!をかけるのが希望の星「短鎖脂肪酸」!

腸内細菌によって作り出された短鎖脂肪酸の大部分は大腸粘膜組織から吸収され細胞の増殖やミネラルを吸収するエネルギーとして使われます。

そして短鎖脂肪酸の一部は血管を通って全身へと運ばれていきます。血液によって流れてきた短鎖脂肪酸は脂肪細胞のセンサー(受容体)に感知されます。

短鎖脂肪酸が脂肪細胞のセンサーに感知されると脂肪細胞は脂肪を溜め込む作業をストップさせ余分な脂肪を取り込まないようになります。

短鎖脂肪酸
  ↓
血液で全身へ
  ↓
脂肪細胞が短鎖脂肪酸を感知
  ↓
脂肪の溜め込みをストップ

食べても太りにくい人はこの短鎖脂肪酸が大きく関係していると考えられます。短鎖脂肪酸はまさに副作用ゼロの「天然のやせ薬」ですね♪

痩せ菌(バクテロイデス門)はこの天然のやせ薬ともいえる短鎖脂肪酸を大腸のなかで作り出し腸の中から太りやすい体質を改善してくれます。

この短鎖脂肪酸を産生するのはバクテロイデスだけではなくビフィズス菌などの善玉菌も産生してくれます。

じゃー善玉菌だけでいいじゃん!と思うかもしれませんが腸内フローラで善玉菌が占める割合はさほど多くありません。

そのため短鎖脂肪酸を十分に生産するためには痩せ菌(バクテロイデス)を増やし産生能力を高めることがカギになってきます。

短鎖脂肪酸は代謝もアップさせる!

短鎖脂肪酸は代謝もアップさせる!

痩せにくいのは基礎代謝が低いから!といわれ筋力トレーニングを頑張ってやっている方も多いと思います。

確かに太りやすい体質を改善するには筋肉を付け基礎代謝を上げることはダイエットの基本で効果的です。でも、わかってはいても続けるのが大変なのが悩みどころ。

「痩せたいなら代謝を上げろ」といわれてもなかなかそう簡単には行かないのが基礎代謝です。

痩せ菌といわれるバクテロイデス門が生み出す短鎖脂肪酸にはこの基礎代謝を上げる働きもあります。

短鎖脂肪酸は交感神経に働きかけ、体温の上昇や心拍数の増加を促すことで基礎代謝が上がります。そして消費カロリーが増えることで太りやすい体質の改善に役立ちます。

短鎖脂肪酸
  ↓
交感神経を調整
  ↓
体温の上昇・心拍数の増加
  ↓
代謝が上がる

体温が上がるとなると、冷え性の悩みにもメリットがありそうですね♡

脂肪を貯めず代謝を上げる、ダブルのダイエット効果

痩せ菌が作り出してくれる短鎖脂肪酸は脂肪を過剰に溜め込むのを抑え、さらに代謝をあげてエネルギーの消費を上げるダブルのダイエット効果があります。

こういったメカニズムから考えると「食事制限なんてしたことありませ~ん♪」というモデルさん達の言葉もちょっと真実味を帯びてきたのではないでしょうか?

あなたが太りやすい、痩せにくい原因は体質でも遺伝でもなくこの短鎖脂肪酸が不足しているからかもしれません。

痩せ菌だって悪玉菌が多い腸では悪さをする

痩せ菌だって悪玉菌が多い腸では悪さをする

ここまで痩せ菌(バクテロイデス)の良い部分ばかりを紹介してきましたが、この痩せ菌(バクテロイデス)は日和見菌ということを忘れてはいけません!

痩せ菌でも、悪玉菌が多く繁殖し乱れた環境の腸内フローラでは健康に悪い影響をあたえることもあるんです。

悪玉菌が優勢だとワルになる日和見菌とは?

腸内細菌をわかりやすく3つに分類すると 善玉菌・悪玉菌・日和見菌 になります。実際には言葉では語り尽くせないほど腸内細菌は複雑な世界ですが、わかりやすく説明するためにこの言葉が使われています。

この中で善玉菌、悪玉菌はもう説明不要ですよね。残りの日和見菌とは善玉菌が優勢なときは良い働きを、悪玉菌が優勢の時は悪い働きをする、周りに左右されてしまうどっち付かずの気まぐれな菌です。

このどっち付かずの日和見菌があなどれないのは腸内細菌の割合の多くが「日和見菌」だからです。人によって差はあるものの日和見菌は腸内細菌の内7割もの割合を占めている最大勢力です。

腸内細菌を健康な状態にするには善玉菌が優勢な腸内フローラバランスを保ち、最大勢力である日和見菌を味方につけて良い働きをしてもらうことがとっても大事なんです。

痩せ菌は日和見菌、良好なフローラバランスが重要!

話をもどして、痩せ菌(バクテロイデス)は比較的善玉菌寄りではあるものの日和見菌的な働きもすることがわかっています。

つまり悪玉菌が優勢になっている腸では痩せ菌も悪い働きをすることもあるということです。

悪い働きとは有害物質の産生です。大腸の中の食べかすを腐敗させアンモニアや硫化水素など健康に良くないものを生み出します。

ちなみに善玉の働きは腐敗ではなく発酵です。そのため善玉菌がしっかり働いている時はオナラも臭くなりません。

短鎖脂肪酸を作り出し、ダイエットにも役立つといううれしい効果をもつ痩せ菌ですが、痩せ菌さえ多ければいいというものでもないわけです。

痩せ菌に良い働きをしてもらうためには腸内フローラを善玉菌優勢に保つことは絶対的な必須事項ということですね。

デブ菌が増えれば痩せ菌は減る

デブ菌が増えれば痩せ菌は減る

ここまでデブ菌と痩せ菌の話をしてきましたがこの2つの種類の菌群 バクテロイデスとファーミキューテスには負の相関関係があります。

デブ菌と痩せ菌は片方が増えれば片方が減る関係です。マーケティング用語でいうところのトレードオフです。

菌の割合でいうと デブ菌が多い=痩せ菌が少ない デブ菌が少ない=痩せ菌が多い ということになります。

腸内フローラの検査では、デブ菌ファーミキューテスと痩せ菌バクテロイデスの比率を検査したもの(FB値)を太りやすさを表した肥満傾向の指標として結果報告しているものもあります。

デブ菌・痩せ菌の比率(FB値)が検査できる腸内細菌検査キット

「Mykinso(マイキンソー)」Amazon価格 ¥19,440

腸内フローラ検査が残念すぎる!病院や通販検査キットのテストでわかる腸内細菌は限定的だった!

2016.09.28

究極のヤセ菌が判明か?

痩せる腸内細菌として「究極のヤセ菌が判明か?」と世界中から注目が集まっている菌がアッカーマンシア ムシニフィラ菌(Akkermansia muciniphila)

元々、糖尿病と腸内細菌の因果関係の研究対象になっていた腸内細菌だそうですが、肥満との関係がとても高い菌だということがわかってきたことで大きな注目を集めています。

アッカーマンシア ムシニフィラ菌は老若男女問わず誰でも持っている菌だそうですが痩せてる人には多く、太っている人には少なかったという結果が出ています。

また、高血糖は肥満の原因になることが知られていますが、アッカーマンシア ムシニフィラ菌お腹にたくさんいる人は少ない人に比べ血糖値のコントロールが正常だった、というデータもあり、肥満だけでなく成人型の糖尿病(2型糖尿病)の予防にもつながるのでないかと期待されている腸内細菌なんです。 

アッカーマンシア ムシニフィラ菌のサプリはないの?

残念ながら今の時点でアッカーマンシア ムシニフィラ菌(痩せ菌)を補給できるサプリや食品は販売されていません。

「増やす」対策なら今からでも可能!
アッカーマンシア ムシニフィラ菌(痩せ菌)はオリゴ糖を摂取したり、肉食より魚食を食べることで増やせることが判明しています。

詳細については後述します。

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デブ菌を減らして痩せ菌を増やす4つのポイント!

デブ菌を減らして痩せ菌を増やすには?

今現在あなたの腸にデブ菌がたくさんいるとしても嘆くことはありません!
デブ菌は食生活を代えるだけで減らせることがさまざまな実験で明らかになっています。

デブ菌が減る=痩せ菌が増える です。ぜひ腸内細菌を味方につけて脱!肥満体質を目指してくださいね♪

1.食物繊維を食べる

高食物繊維の食事に代えることでデブ菌を減らすことができます。

痩せ菌が増えればデブ菌が減ることはお話しましたが痩せ菌を増やすために欠かせないのが食物繊維です。

痩せ菌(バクテロイデス)やビフィズス菌など短鎖脂肪酸を産生する腸内細菌たちは食物繊維をエサにして活動しています。

痩せ菌の活動をサポートし増殖してもらうためには食物繊維は欠かせないものとなります。

食物繊維は天然のやせ薬ともいわれる、短鎖脂肪酸の原料でもあります。腸内細菌達にしっかり短鎖脂肪酸を作ってもらうためにも食物繊維は常に不足しないように注意したいものですね。

パウダーを活用すれば食物繊維補給はカンタン!

食物繊維は野菜でなくてもパウダーを買ってくればで簡単に補給できます。ご飯を炊くときに一緒に入れたり、コーヒーやお茶などドリンクに混ぜて飲んだりとっても簡単です。

毎日たっぷり摂れるイージーファイバー

小林製薬 毎日たっぷりとれるイージーファイバー 280g
参考価格:1,110円(マツモトキヨシ)

食物繊維パウダーは味にもほとんど影響を与えません。(入れすぎるとちょっと気持ち悪いですが)また、ほとんどのスーパーで手に入れることができ値段もお手頃です。

2.オリゴ糖を食べる

オリゴ糖は善玉菌の栄養源となり、腸内フローラを健全な状態にするプロバイオティクスとしての効果があります。

糖というと「カロリーが高い」「太る」というイメージが強いかもしれませんがオリゴ糖は砂糖やブドウ糖・果糖など消化吸収されやすい糖類とは違います。

難消化性のオリゴ糖は十二指腸 > 小腸でも消化吸収されにくく大腸まで届き善玉菌を活性化させるのに役立ちます。

ダイエットでよく気にされるGI値(血糖値の上がる速度の指標)も低く、砂糖の代用とすることで血糖値の上昇を抑える効果もあります。

オリゴ糖のGI値は種類によって違いはあるもののおよそ10~30程度です。(白砂糖のGI値は109)

オリゴ糖には食物繊維と似た働きがあり、食物繊維の分解を得意とするバクテロイデスを増やすためにも効果的と言われています。

ヨーグルトにかけたり、ご飯を炊くときに入れても美味しく食べられるのでおすすめですよ!

シロップより高純度なパウダーがおすすめ

オリゴ糖はシロップよりパウダーがおすすめ

純粋にオリゴ糖を摂取したいなら高純度のオリゴ糖でできているパウダータイプの物がおすすめです。

スーパー等で売られているオリゴ糖はシロップタイプのものが大半を占めますがシロップタイプのオリゴ糖には砂糖や人工甘味料が添加されているものが多いのでオリゴ糖と名がついていても成分はしっかり確認しましょう!

また、安価なオリゴ糖によく入っている「イソマルオリゴ糖」は規格基準型特定保健用食品として認められてはいますが消化性があります。そのため大腸の中にいる腸内細菌に届くまでに多くの部分が吸収されてしまいます。

お腹の中の大腸に住み着いている細菌達までしっかりオリゴ糖を届けるためには難消化性のオリゴ糖がおすすめ♡

◎難消化性のオリゴ糖
・フラクトオリゴ糖
・ガラクトオリゴ糖
・乳果オリゴ糖
・キシロオリゴ糖
・大豆オリゴ糖(やや消化性あり)

△消化性のオリゴ糖
イソマルオリゴ糖(一部非消化)
トレハロース
マルトオリゴ糖
パラチノース(R)
カップリングシュガー(R)

腸内フローラを改善するプレバイオティクスとして認められている難消化性のオリゴ糖にはフラクトオリゴ糖・ガラクトオリゴ糖・乳果オリゴ糖・キシロオリゴ糖・大豆オリゴ糖(やや消化性あり)などがあります。

オリゴ糖の食べ過ぎは軟便になるので注意

オリゴ糖は便秘のときに便を柔らかくするのに役立ちます。その反面、食べすぎると消化不良で軟便になってしまいます。便がゆるすぎると感じた時は量を控えて過剰摂取にならないようお通じと相談しながら量を調整してくださいね!

3.脂質を減らす

脂質は悪玉菌の好物です。大腸までたどり着いた脂質は悪玉菌を増やす原因になってしまいます。

比較的善玉菌を好むヤセ菌とは違いデブ菌(ファーミキューテス)は悪玉菌が多い環境を好む性質があり、間接的にデブ菌が好む腸内環境を作ってしまいます。

脂質の多い食事を続けている人のお腹の中にはデブ菌(ファーミキューテス門)がたくさんいる事が数々の実験で明らかになっています。

このことからもデブ菌を減らすためには脂っこいものの量、回数は減らしたほうがよい事は明らかです。

ただ、脂質の多いものは焼肉や揚げ物など美味しいものも多くて我慢するのは大変!

まずはそういったものを食べる時は一緒に野菜もたっぷり食べて食物繊維も同時に補給する習慣から始めてみてはいかがでしょうか。

食物繊維には余分に食べすぎた脂分を排出する働きもあるのでダイエットとしても一石二鳥ですよ♡

4.糖質を減らす

デブ菌は糖質の分解が得意ということをお話しましたが、違う見方をすると糖質をエサにして菌が元気になるともいえます。

デブ菌が元気になって仲間を増やさないようにするためにも糖質のとり過ぎにはご注意を!

糖質は甘いものだけってことはありません。炭水化物にも糖質は多く含まれています。

炭水化物は食物繊維と糖質でできていて本来はバランスの取れているものですが、現在のように精製した白米や小麦の場合、まわりの食物繊維が剥ぎ取られ糖質に比率が偏った食べ物です。

炭水化物といえば「お好み焼き定食」のような炭水化物の合わせ食べは肥満の原因になる、として大阪府が控えるようにと発表したことも話題になりましたね。

白米や小麦(うどん、パスタ、お好み焼きなど)の食べ過ぎに注意してデブ菌にエサを与えないようにしましょう。

究極の痩せ菌も「オリゴ糖摂取」や「魚を食べること」で増やせる!

究極の痩せ菌として注目されているアッカーマンシア ムシニフィラ菌ですが、魚油やフラクトオリゴ糖の摂取で増える事がマウスによる実験で確認されています。

ルーヴァン・カトリック大学(ベルギー)らの研究チームが発表した研究結果によると

オリゴフルクトース(フラクトオリゴ糖)をマウスに与えた結果、アッカーマンシア ムシニフィラ菌が増えたことが報告されています。

参考:Cross-talk between Akkermansia muciniphila and intestinal epithelium controls diet-induced obesity

また、スウェーデンのヨーテボリ大学の研究で、11週間魚油を与えたマウスとラードを与えたマウスの腸内細菌の変化が調査されました。

その結果、魚油を与えたマウスはアッカーマンシア ムシニフィラ菌が増加していることが確認されています。

参考:Crosstalk between Gut Microbiota and Dietary Lipids Aggravates WAT Inflammation through TLR Signaling

これをみてもわかるように「何を食べるか?」によって腸内細菌は大きく左右されます!

お肉料理よりも魚料理の比率を増やす・砂糖を減らしてオリゴ糖を使う、などヤセ菌に対するちょっとした「思いやり」が痩せやすい体質を手に入れる秘訣かもしれませんね。

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デブ菌を減らす最強食材!納豆

納豆

世界一受けたい授業にも出演された腸内細菌のスペシャリスト 辨野義己(べんのよしみ)先生がバイキング(フジテレビ)の番組の中で「デブ菌を減らすのに最も効果的な食べ物」として推奨していた食材が納豆です。

納豆菌は乳酸菌ではなく枯草菌の仲間ですがナットウキナーゼなど体に良い特殊な酵素を作り出し腸内環境を整えるプレバイオティクスとして注目されています。

納豆菌は善玉菌の増殖を10倍に!

乳酸菌などの善玉菌を増やすことがデブ菌を減らすカギになることはお話しましたが、納豆菌は乳酸菌の増殖を10倍にパワーアップさせる効果があることが培養実験で明らかになっています。

また、納豆菌は胃酸に負けて死滅するほどやわな菌ではありません。しっかり腸まで生きたまま届いてくれるのもうれしいところ♡

さらにさらに、納豆菌には驚異的な増殖力があるんです!なんと16時間で40億倍にも増殖する力を秘めているそうですよ。

納豆菌は定期的な摂取が必須

腸には定着する菌と定着しない菌があります。納豆菌は定着しない通過菌のため定期的な摂取をしないと効果を発揮することができません。

ちなみに辨野先生のおすすめは毎日2パックだそうです。「さすがに2パックとなるとちょっと大変」という方の方が圧倒的に多いのではないでしょうか?

でもご安心を!納豆を食べた後の便を検査した結果、納豆菌は食べてからおよそ一週間程度は腸の中にいることがわかっています。

そのため、週に数回でも食べていれば常にお腹の中には納豆菌がいる状態を保つことができるようです。「2パックなんて無理」と諦めずにできる範囲でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

カロリーのとり過ぎには注意!

デブ菌を減らす最強食材ともいえる納豆ですが、結構なカロリーがある点には注意してくださいね。

納豆1パック 50g
カロリー  約 100kcal
ご飯換算  約 子供茶碗1杯

だいたい1パック50gで100kcalほどのカロリーがあります。100kcalをご飯に換算するとおよそ子供茶碗に一杯分ほどです。納豆を食べる時はご飯の量をその分減らすなどしてカロリーのとり過ぎには注意したほうがよさそうですね。

ダイエットと一緒じゃん!いえ違います

先程の対策方法を見て「ダイエットと一緒じゃん!」って思いませんでしたか?

そうなんです。何の目新しさもありませんよね。でもただ単に「カロリーを減らして痩せるぞ!」とダイエットに取り組むのと

「デブ菌を減らして痩せにくい体質から卒業するんだ!」と腸内細菌に意識を向けるのとでは同じ対策でもモチベーションに大きな違いが出て来るのではないでしょうか?

デブ菌がお腹にたくさんいるのは肥満にとっても健康にとってもものすっごく損です!ここまでお話したように腸の中にデブ菌が多いとちょっとしか食べてないのに太る痩せにくい環境が整ってしまいます。

摂取カロリーを控えようと食べたい物を我慢したり、つらい運動を頑張っても腸内細菌にデブ菌がたくさんいればダイエット効果も半減、リバウンドのリスクも高くなります。

また、食物繊維・オリゴ糖を食べて脂質・糖質を控えるというデブ菌対策はそのまま善玉菌を増やす対策にもつながります。

善玉菌を増やし腸内フローラを整えれば肥満体質の改善だけでなく美容や健康にも嬉しい効果もたっぷり期待できますよ♡

「ちょっとしか食べないのに太る」「ダイエットしても痩せない・痩せにくい」とお悩みのあなた、肥満体質の改善だけでなく美容と健康にもつながるデブ菌対策、まずは手軽なところからはじめてみてはいかがでしょうか!